意味・文例

例文が沢山「ご厚意」預かる+預かり&感謝の使い方

「ご厚意」という言葉について正しく理解していますか?「ご厚意」はビジネスシーン、手紙などで、「思いやり」や「気づかい」を丁寧に表現するときに多く使われる言葉です。

主に目上の方や対等な立場の人に対して使用します。同じ読みの言葉に「好意」とあります。「厚意」と「好意」で間違える人が多いです。今回は「ご厚意」の意味と使い方、例文、「厚意」と「好意」の違い、使い分けを交えながら解説していきます。

「ご厚意」の意味

「厚意」は「思いやりのあるあつい気持ち」「厚情」を意味しています。これらは他人の行為に関して言います

「厚意」は、相手が自分に対する「優しく思いやりのある配慮」、相手の「親切心」を意味します。

「ご厚意」の漢字・読み方

「厚意」は「コウイ」と読みます。

「厚」は音読みだと「コウ」、訓読みだと「あつ(い)」と読みます。

「厚」の意味

  • 1.ぶあつい。
  • 2.ゆたか、ゆたかにする。
  • 3.心づかいが親切で丁寧、てあつい。
  • 4.あつかましい。

「厚意」という言葉では、2.ゆたか、ゆたかにする、3.心づかいが親切で丁寧、てあついという意味合いが表現されています。

「意」は音読みだと「イ」、訓読みだと「こころ」「おも(い)」「おも(う)」と読みます。

「厚」の意味

  • 1.心の中の思い、気持ち、考え。
  • 2.言葉や物事に含まれる内容、わけ。
  • 3.おもう。

「厚意」という言葉では、「意」の漢字の全ての意味が表現されています。

「ご厚意」の使い方・例文・言い回し

「ご厚意」は相手の親切心や心遣いに対して使用する言葉です。自分の行動に対しては使いません。相手の親切心、心遣いへの感謝やお礼の気持ちを表す時に使います。また、謝罪や断りを入れる時などにも使えます。

感謝、お礼の気持ちに対して使う場合

「ご厚意」は相手の親切心や心遣いに対して感謝を伝える時に使う言葉です。様々な場面で使えるので、言い回しを含めて色々な使い方をご紹介します。

感謝・お礼の言い回し

ご厚意に預かる(預かり)

ご厚意に感謝

ご厚意ありがとうございます

ご厚意に甘えさせて

ご厚意痛み入ります

ご厚意ありがたく

ご厚意 いただく(いただき、頂戴)

ご厚意 賜り(賜る)

(社長・部長・皆様)のご厚意

このように「ご厚意」という言葉でたくさんの言い回しがあります。具体的な例文をご紹介します。

例文

  • 社長のご厚意に預かりまして、宴会を行います。
  • 皆様のご厚意に深く感謝致します。
  • 皆様のご厚意によって体育館が建ちました。ありがとうございます。
  • この度は、皆様のご厚意に甘えさせて頂き、治療に専念致します。
  • ○○様のご厚意、誠に痛み入ります。
  • ○○様のご厚意、ありがたく頂戴致します。
  • ○○社様のご厚意を頂戴致しまして、今回の計画が完了致しました。
  • ○○様のご厚意を賜りまして、誠にありがとうございます。
  • 今回はご厚意に甘えて、ご馳走になります。

「ご厚意に預かる・預かり」

「ご厚意に預かる・預かり」というのは、「預かる」という言葉は「物事に関与する」「保管」「管理」という意味を持っていますので、どちらの意味も取れます。

相手の「親切心」「おもいやり」に関与できまして感謝するという意味になります。

「ご厚意に預かる・預かり」の例文

  • 過分なご厚意に預かりまして、心より御礼申し上げます。
  • 平素は格別なご厚意に預かりまして、感謝申し上げます。
  • ○○様のご厚意に預かることで、目標を達成することができました。
  • 皆様のご厚意に預かることで、スタッフも勇気付けられました。

「ご厚意に甘える・甘えて」

ご厚意に甘えさせて頂きます。という言い回しは相手の「親切心」「気遣い」を素直に受け入れるということを表現しています。

相手の「厚意」に対して「甘える」という言葉を使うことで、少しへりくだったニュアンスを出すことができます。

「ご厚意に甘える・甘えて」の例文

  • 取引先との会食で支払ってもらう場合。
  • ご厚意に甘えて、ご馳走になります。

  • 最近忙しく頑張ってるから上司に休みを取って良いよと言われた場合。
  • 課長のご厚意に甘えさせて頂きます。

「ご厚意に報いる」

「ご厚意に報いる」という言い回しは相手の「親切心」「気遣い」のためにもという意味です。

相手がこちらのやろうとしてることに対してアシスト的なことをしてくれてるんだから結果を出すぞという気持ちを表す時に使います。

この時、「ご厚意」=「応援」というようなニュアンスになります。

「ご厚意に報いる」の例文

  • 取引先に営業先を紹介してもらった場合。
  • ○○様のご厚意に報いるためにもしっかり努力してまいります。

  • 全国大会に出場する場合。
  • 皆様のご厚意に報いるためにも全国大会では全力で臨む所存です。

「ご厚意痛み入ります」

相手の厚意に対して凄く感謝するという意味を表す言い回しになります。

「痛み入ります」という言葉は「心に染みる」「心が痛い」という意味を表します。

「ご厚意に感謝します」と言うよりも「ご厚意痛み入ります」ということで、あなたのご厚意が心に染みましたと、本当に感謝している気持ちを表現することができます。

「ご厚意痛み入ります」の例文

  • お金を借りれた場合
  • ○○様のご厚意、誠に痛み入ります。

  • 入院中にお見舞いをもらった場合。
  • ○○様のご厚意痛み入ります。

このように相手の「親切心」「気遣い」に深く恐縮し、感謝する意を表します。

お金を表して使う場合

「ご厚意」=相手の「親切心」「思いやり」「気遣い」

というのは、ご紹介した通りです。

「ご厚意」=「お金」

「ご厚意」という言葉は「お金」を意味する場合があります。

  • 1.寄付金
  • 2.飲み会などで上司からの援助金
  • 3.地域の皆様からの募金

「寄付金」「援助金」「募金」もお金を出す側の「親切心」「思いやり」「気遣い」なのです。ですから「ご厚意」という形で表すことができます。

お金を表す時のの例文

  • 皆様のご厚意のおかげで、学校を修復することができました。
  • 本日の宴会は、部長のご厚意により、開催できました。
  • 地域の皆様のご厚意により、募金額○○○円を集めることができました。

断る時に使う場合

「ご厚意」という言葉は感謝する場合ではなく、断る場合にも使われます。

相手のありがたい申し出をどうしても断らなければならないような状況は皆さんもご経験があるのではないでしょうか?、

それでは「ご厚意」という言葉を使った断る場合を見ていきましょう。

断る場合の言い回し

せっかくのご厚意~

「せっかくのご厚意」は相手の厚意、行動(骨を折ってやってくれてることを理解している)に対して感謝しつつもその厚意を受けれない場合に使います。

断る場合の例文

  • せっかくのご厚意ですが、今回は事足りましたので、お気持ちだけ受け取らせて頂きます。
  • せっかくのご厚意ですが、今回は辞退させて頂きます。
  • せっかくのご厚意ですが、今回は受けることができません。
  • せっかくのご厚意ですが、今回は行けそうにありません。

自分の力が足りてない場合や予定が合わなかった場合など相手が骨を折って努力してくれたことに対して断らざる得ない時に使います。

謝罪・お詫びに使う場合

「ご厚意」という言葉は謝罪・お詫びする場合にも使われます。

断る場合と似たような意味合いで使われる場合もありまが、謝罪、お詫びに使う言い回しもあります。

それでは「ご厚意」という言葉を使った謝罪・お詫びに使う場合を見ていきましょう。

謝罪・お詫びの言い回し

ご厚意を無駄にする

ご厚意を無下にする

ご厚意を無にする

ご厚意に報いれず

「無駄にする」「無下にする」「無にする」とは、台無しにするなど無かったことにするという意味になります。

相手の「親切心」「気遣い」を台無しにしてしまったという謝罪の念が込められた表現になります。

謝罪・お詫びの場合の例文

  • せっかくのご厚意を無下にしてしまい、誠に申し訳ございません。
  • せっかくのご厚意を無駄にしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
  • 自分のミスで、せっかくのご厚意を無にしてしまい、申し訳ございません。
  • 皆様のご厚意に報いることができず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

相手の厚意を受けたにも関わらず、その厚意も虚しく結果が出なかったことに対して、謝罪する場合に使います。

挨拶に使う場合

「ご厚意」という言葉はビジネスシーンにおけるメール、手紙、文書での挨拶にもよく使われます。

文頭や最後の結びの文章の言い回しで使われることが多いです。

それでは「ご厚意」という言葉を挨拶の文章を見ていきましょう。

挨拶の場合の例文

  • これまでと変わらぬご厚意をお寄せ下さいますようお願い申し上げましてご挨拶とさせて頂きます。
  • 今後とも一層のご厚意を賜わりますようよろしくお願い申し上げます。
  • いつも変わらぬご厚意のほど、誠にありがとうございます。
  • 多大なるご厚意を賜り、誠にありがとうございました。

新年の挨拶をホームページに掲載する場合など、会社においてもかなりフォーマルな場面で使われる場合が多いです。

「ご厚意」の類語・言い換え

「ご厚意」は「厚意」に丁寧語の接頭語「ご」をつけた言葉になります。「厚意」の同じような言葉を見てみましょう。

「ご厚意」の類語

「厚志」「慈悲」「恩」「愛想」 「御蔭」「謝礼」「懇志」「恩徳」「恩情」「恵み」「仁徳」「懇情」「恩恵」「温情」「恩寵」「恵沢」「ご恩」「仁心」「善意」「御恩」「思いやり」「気遣い」「慮り」「心馳」「親切」「気配り」「配意」「配慮」「思い遣り」「心配り」「労り」「厚情」

このように気持ちを表す言葉はほとんど「厚意」という言葉の類語になります。

「ご厚意」の言い換え

ご厚意に甘えてと同じように使う言い回し、言い換えとして、「お言葉に甘えて」「お気持ちに甘えて」というような言いまわしがあります。

類語・言い換えの例文

  • せっかくのご厚情を無下にしてしまい、誠に申し訳ございません。
  • 今回は、お言葉に甘えてご馳走になります。
  • いつも格別のご温情を賜りまして、誠にありがとうございます。
  • これまで頂いたご温情には心より感謝申し上げます。
  • 思いもかけぬ皆様のご温情に触れ、涙が出るほど感激いたしました。
  • これまでの皆様のご支援ご高配に心より感謝申し上げます。
  • 平素は格別のご高配をいただき、誠にありがとうございます。
  • 皆様のご配慮、誠に痛み入ります。

「ご厚意」と「好意」の違い、使い分け

「厚意」と「好意」は辞書で見ると同義語としても扱われます。ですから使う時に間違えて使われることが多いです。

「厚意」と「好意」は読みは同じですが、今後、使い方で間違えないよう、使い分けや違いを見ていきましょう。

「好意」の意味

  • 1.相手にいだく親しみや好ましく思う気持ち。愛情表現の意味としても使われます。
  • 2.その人のためになりたいと思う気持ち。親切な気持ち。

このように「2」の意味で使われる場合に「厚意」と意味が似ているので、間違えてしまうのです。

「好意」は、ほとんどの場合、相手に対して愛情という気持ちを表すときに使う言葉で、主に異性に対して好きということを表すときに多く用いる表現です。

「ご厚意」と「好意」の違い

それでは、「ご厚意」と「好意」の違いを詳しく見ていきましょう。

「ご厚意」

  • 「ご厚意」は自分以外の「親切心」「心遣い」を表します。
  • 他人の「親切心」「気遣い」を表す。

「好意」

  • 自分、他人の愛情、親愛の気持ちが入ってる場合に用いる。

「ご厚意」は愛情などの気持ちは入ってません。単純に相手を思いやる気持ちを指し示します。

  • 彼女の好意に甘える
  • ご厚意に甘える

これは、彼女が自分のことを好きという感情を知っている上で、彼女に甘えるという意味合いの文章です。

ご厚意に甘えるというのは、好き嫌いという感情とかは一切関係なく親切心に甘えるという意味合いです。

「厚意」は「好意」よりも手厚い感じで表現することができます。「好意」に「ご」をつけて「ご好意」というような言い方はほとんど使われません。

「ご厚意」の英語表現

ご厚意を検索すると「Kindly」と出てきます。

ご厚意を英語で表すと

  • kindness
  • courtesy
  • good offices

through the courtesy(kindness good offices) of

「~のご厚意で」と表せます。